パイオニアケイビングクラブ(PCC)の活動 


 

石間川洞窟探索

 2000年11月19日(日)、晴れ。埼玉県秩父郡吉田町(現秩父市)石間(いさま)で洞窟探索を行う。参加者は芦田(宏)、芦田(理)の2名。
 2000年10月8日(日)に行った石間鍾乳洞群探検ケイビングの際、付近の林道を車で走行中、石灰岩の露岩を発見した。さらに谷側の崖下が石灰岩壁になっていることも確認した。地形図で確認すると石間川の源流部付近であった。また、石間鍾乳洞第一洞の場所を地元の方にヒヤリングしたとき、石間川が冬になると水がなくなる場所があり、流入口と流出口があるという情報も得た。そこで、今回、石間川での洞窟探索を行うことにした。
 最初に冬になると石間川の水がなくなると教えられた神社〜中学校の間を軽く偵察しみた。時間があまりなかったので、詳細に探索はできなかったが、パッと見には流入口も流出口も見あたらなかった。ここに関しては、また日を改めて、冬になってから来ることにして、今回は探索を断念した。
 次に石間川の源流をめざすため、川沿いの林道を車で上がっていった。その途中、山側に石灰岩の小岩壁を確認したが、とりあえず車を先に進めた。林道が走行困難になった地点で車を止め、着替えることにする。
 しばらく荒れた林道を歩くが、ところどころに石灰岩の転石が落ちていた。途中、沢が何回か分かれるが、地形図で確認しながら、以前に確認した林道下の石灰岩壁をめざす。沢に落ちている石灰岩の中に明らかに溶食されたものが混ざりだすが、石灰岩の露岩は見あたらない。1度だけ、それっぽいものが遠望できたため、そこに向かってみるが、なんと、巨大な石灰岩の転石であった。
 いよいよ源流部に近づくと沢の水がなくなり、藪がひどくなってきた。やむを得ず左岸側の尾根に回り込むことにする。緩やかな尾根にはカレンフェルド状の石灰岩が散見するが、洞窟がありそうな石灰岩壁は見あたらない。そして、ついに林道までたどり着く。
 林道に出た場所は以前確認した石灰岩の露岩から50mほどの地点だった。石灰岩の露岩まで移動して、休息をとり、下をのぞいてみると、やはり崖になっている。そこで露岩の横から回り込むようにして崖下に移動することにする。きれいな石灰岩の壁だったが、上から見て、予想していたよりは小規模な岩壁だった。さらに残念ながら、洞窟を見つけることもできなかった。
 緩やかな尾根を下り、帰りは作業道沿いに車まで戻った。おかげで30分ほどでたどり着くことができた。車で上ってきた林道の途中にあった石灰岩壁が気になったので、着替えずに車で移動した。その石灰岩壁は明らかに溶食を受けていたが、人が入洞できるほどの穴は開いていなかった。
 ふと気になって沢側をのぞき込むと、なんと、沢沿いにも石灰岩が見受けられた。さらに下流に水が流れているのに上流には水がなかった。急いで沢に降りてみると、河床面が石灰岩の母岩になっているところがあり、1mほどの段差がある場所の下から水が流れ出していた。しかし、入洞は不能だった。
 そのすぐ下流右岸側の石灰岩壁の下に穴が開いていて、沢水が流れ込んでいる。明らかに吸い込み型の石灰洞であるが、2mほど先で再び湧きだしている。そちら側に回り込むと、やはり流出口と流入口はつながっているようである。人間も通り抜けられそうだったが、そのためには水に浸からなくてはならないため、断念した。
 沢周辺の石灰岩の分布から推定して、林道と反対側の山にも石灰岩帯が広がっていることはまちがいないと思われる。今回は時間の関係で、それ以上の探索を行えなかったが、石間周辺には予想以上に大きく石灰岩帯が広がっているのではないかと思われる。石間川の水流が消える場所とともに、今後の洞窟探索の課題としたい。

(芦田 記)  

 

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