パイオニアケイビングクラブ(PCC)の活動 


 

石舟沢鍾乳洞測量/探検/練習ケイビング

1999年2月21日(日)、埼玉県秩父郡大滝村(現秩父市)中津川支流石舟沢の石舟沢鍾乳洞で第11次測量及び練習ケイビングを行う。参加者はPCCより芦田、北澤、小堀、廣瀬、松岡、八木、山西の7名、麻布大学探検部の杉浦英明氏、同OBの森本充氏、阿部加寿世氏ほか1名の計11名。
 今回、体験ケイビングを計画していたが、参加者が増えたため、測量ケイビングを追加した。さらに潜水探査ケイビングも急遽行われることとなった。体験班はガイドの芦田、石舟沢鍾乳洞が初めての小堀、ケイビング自体が初めての阿部氏の3名。測量班は廣瀬、山西と森本氏の3名。潜水班は北澤、松岡、八木と杉浦氏の4名。
 10:00。まず、最初に測量班が第一洞口より入洞を開始する。すぐに今回の測量目的地である『白龍の滝』〜『青龍の泉』の上層部に向かう。その後、潜水班が第一洞口から機材の搬入を開始する。
 一方、体験班は第二洞口より入洞して、いつもの観光周遊ルートを巡る。『赤龍の間』から第一洞口付近の下層部へ。『石畳ホール』から水流沿いに『白龍の滝』へ。滝の水量は非常に少なく、ほとんど濡れずに登ることが可能だった。滝を登り終えると、測量班の真下を素早く通り抜け、『青龍の泉』へ向かう。そこから迷路部に入洞する。最奥部に抜け、地底湖を見学してから、上層部に移動する。休息後、出洞を開始。そのころ、潜水班は『青龍の泉』に到達して、潜水を開始しようとしていた。
 測量班は順調に測量を続け、『白龍の滝』の真上を通過し、洞口方面に進んでいた。そして、以前より行き先が続いているのではないかと思われていた『白龍の滝ホール』洞口側の天井付近にあるルートが実際に続いていることを確認した。ただ、その入り口まで若干の洞壁トラバースが必要で、今回は装備不足で入洞自体は断念した。次回の課題としたい。もし、このルートが続けば、石舟沢鍾乳洞は500m以上の総延長になることになる。
 出洞した測量班は昼食をとり、測量班、潜水班が出洞してくるまで、付近で洞窟探索を行った。その結果、石舟沢鍾乳洞のはるか上方の岩壁に奥行き8mほどの小穴を発見した。奥は続いているが入洞するためにはディギングが必要で、今回は時間の関係で作業を断念した。
 なお、石舟沢の水量は極端に減っていて、石舟沢鍾乳洞内の水流も少なくなっていたが、なんと、対岸の石舟沢の水穴からの水の湧出が完全に涸れていた。石舟沢の水穴の最奥部はサイフォンになって行けなくなっていたので、今回、そこがどうなっているか非常に気にかかったが、今回は時間の関係で調査することができたかった。水が少ないうちに、なんとかアタックしたいものである。

(芦田 記)

 


 EXPLORERSでは、パイオニアケイビングクラブをはじめ大学探検部員に手伝って頂き、2月21日(日)に石舟沢鍾乳洞の水没部に潜りました。石舟沢鍾乳洞は数年前にパイオニアケイビングクラブで発見した関東でケイビングを楽しめる数少ない洞窟です。
 早朝に、東京を出発して少し早い8時20分に到着。EXPLORERSのメンバーで今回潜る事になっている2人のケイブダイバーは早速準備に取りかかる事に。
 パイオニアケイビングクラブは2、1日の予定は体験ケイビングと測量でしたが、EXPLORERSの活動を手伝って頂きました。集合場所で器材運搬の振り分けをして、出発。目的の体験ケイビングと測量もあるので、ケイブダイバーがそれぞれ運ぶ器材は30kg以上あります。しかし、それでも50kgに及ぶ器材の一部を運んで頂けるのでかなり楽でした。
 川沿いに林道をひたすら40分以上歩いて石舟沢鍾乳洞に到着した頃には全身から力が抜けるほど大変で、この冬の寒空が暑く感じるぐらいでした。天候は、爽快な晴れ日より。気温はかなり低くなっていて、凍っている滝もありました。石舟沢鍾乳洞から流れ出てくる水量がほとんどなかったので洞内の水もないのか心配。
 30分ほど休憩をして第一洞口から器材の搬入を開始。狭い第一洞口からドライスーツを着てどうにか進入。EXPLORERSをサポートして頂くために学生ケイバーも参加。石舟沢鍾乳洞のルートは複雑で『白龍の滝』まで行くのにもいくつかのルートがあり、器材運搬の最適なルートを選択したのですが、やはり狭く運搬にはかなりの時間を費やしました。
 水量は若干減りましたが、『白龍の滝』は冬でも健在。同時に、洞口付近にから水が出てくるところ以外にも水が流れてる所がある事が悟れる。その『白龍の滝』を登り、しばらく行くと上部から落石が。測量班が落とす細かい石をヘルメットで受けながら進む。やっとの事で『青龍の泉』に到着。
 休憩後、ケイブダイバーが器材をセットしたところ運搬中にぶつけたらしく1セットが故障。2セット持ってきたのでよかったが、もし持っていなかったとしたら愕然としていただろう。セットを終了してケイブダイバーの1人が下見で潜る。すぐに上がってくると、
「岩の先にルートがあったが、入れない」
「他にもルートはあった」
 器材を交換して早速潜る事に。洞外にある川からの伏流水も混ざっているだろう水は、澄みきった冷たく水温は摂氏11度。しっかりとした装備をしていたのでさほど冷たくなかった。
 潜ってすぐの上流を見ると確かに大きな空間はあるのだが、岩を壊さないと、とても入る大きさではなかった。他のルートもあったが今回の装備では入れる大きさでなく、次回は違う装備の必要性に迫られた。『青龍の泉』をくぐり抜けて裏にある池に出る事が出来た。
 学生のサポーターを呼んで池から最奥部の池までの距離を確認したところ、近かったので、予定通りそのまま最奥部地底湖に向かう。
 最奥部に到着。前回潜って最奥部地底湖には長いルートがありそうだったので、少し期待をする。だが、最奥部地底湖と『青龍の泉』が繋がっていると思っていた期待は外れたので、さほど長くないかもと若干諦めていた。
 潜ってすぐにリールを落としてしまう。ラインを頼りにリールを探しながら潜降し、カーブを曲がったところでリールがどうにかとまっていた。リールを拾い上げて、さらに下に。水底には狭い下流部と上流部があり、上流部を選択した。進みながら、
「あれ! 浮上する場所はないかな〜」
 と思いながら地下水系が大きい事にうれしくなる。ある程度いくと小さいルームがあり、壁面の状況が変わった。下には崩れた瓦礫が……。進もうとするルートは上り坂で息を吐くと。天井のバブルが前に伝わりながら、薄い瓦礫がヒラヒラと落ちてくる。雪がゆっくりと降ってくる雰囲気と同時に上から水が濁ってくる。あまり同じ場所に長くいて、崩れてきたら大変なので、その場を過ぎる事に。
 過ぎるとまた元のような洞壁に変わってきた。そのまましばらく行くが、地上に出る場所がなく、水系が続いているので、とりあえず引き返す事に。引き返しながら他のルートを探したが、見つからなかった。入口近くの水底にあった下流の穴を覗くと、さらに繋がっている事がわかったが、時間もなくなってきたので上に向かう。
 入口近くにあった他のルートに進む事にした時に、誤ってリールを絡めてしまった。リールを扱う練習をかなり積んでいるので練習以外で絡めた事がなかったので、ショックが大きかった。ちょっとした不注意が……。これが奥で絡めてしまった場合は少し厄介な事に。そんなトラブル対処も練習しているからケイブダイバーなのですが。リールの絡みを取ってから他のルートに入っていったが、ちょっと狭いのと、岩が尖っていてラインを切る可能性もあったので戻る事に。浮上してからサポーターの協力で石舟沢鍾乳洞から出る準備。
 器材を池をくぐって『青龍の泉』から運び出す。『青龍の泉』で待機していた他のサポーターとケイブダイバーと一緒にまた重たい器材を第一洞口まで持ってくる。測量班も測量を終えていたので手伝って頂き、外に出る。石舟沢鍾乳洞からの運搬を体験班や測量班まで振り分けて運んで頂く。
 洞内で食事をする時間がなかったEXPLORERSメンバーとサポート班は洞口近くでおやつの時間に昼食を取ってから石舟沢鍾乳洞を後にする。帰りの林道でタンクを担いでいたケイバーが道が崩れて危うく転落しそうに。車まで到着した頃には夕方になっていた。
 今回潜る予定だった所はすべて入ったのだが、ビデオを準備できなかったので、また行く事になりそうです。新洞を発見できなかったのが少し残念だったが、装備の運搬の事を考えるとあまり行きたい場所ではない。バイク班などを作って器材を運んで頂くにはあまりにも林道が険しすぎるので不可能です。
 今回たった2人のケイブダイバーが潜るために数人のベテランケイバーのサポートが必要だった事を考えると、探検をするのにかなりの人力が必要になる場所でした。この石舟沢鍾乳洞は水量が多いのに洞内がかなり崩れやすく石灰岩だけでなく泥岩層もかなり多いのかもしれません。また、ケイブ・システムだけを考えても水は澄んでいるのですが、かなり危険を伴う可能性はありました。

(北澤 記) 

 

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