パイオニアケイビングクラブ(PCC)の活動 


 

花園鍾乳洞第1次練習ケイビング

 1998年8月16日(日)、茨城県北茨城市の花園鍾乳洞で第1次練習ケイビングを行う。参加者は辻さん、植竹さん、自分(大津)の3人。
 午前9時 東京駅にて辻さんの車に乗せてもらう。常磐自動車道を通り北茨城インターに到着。先に到着していた植竹さんと合流した。北茨城インターより車で15分ほど走って、花園神社の入り口の駐車場に車を止める。
 駐車場でスーツに着替え、20m程道路を歩いたところの茂った草むらから洞口に向けて山へ入った。道路から15分ほど歩いたところで、歩いて通れないくらい樹木が密生していたので、沢を歩くことになった。山の中を歩いていたので、沢の水か靴の中を流れるのが気持ちよく、濡れるのが全く不快に感じなかった。
 沢を歩き始めてからほんの数分で洞口に到着する。洞口は高さ6〜70cm幅1mぐらいで黒い岩の下部にぽっかり空いている印象だった。洞内と外気の温度差はあまりなかったようで、洞口でよく感じる涼しい風が吹きだしていなかった。
 洞口の前でしばらく休憩した後、ライト等をチェックして入洞する。洞口からは緩やかに下っており、腹這いになりながら進んだ。多少天井の高くなる場所に出て今度は上に向かってつるつるした泥の壁をしがみつきながらよじ登った。
 辻さんの、自分と植竹さんとでルートを決めていていいよという厚意にに甘えさせていただき、どんどん奥へ奥へと進んでいった。
 洞内は立って歩ける場所はあまりないが、中腰もしくは頭を下げる程度で通れるぐらいの高さがあり、高低差も大きいところで2m前後であったので、洞窟経験の浅い自分でも動き回りやすかった。ただ、しめった泥がたまっているところがあり、足を取られたり滑りそうになった。
 途中何度か岐路があったが、植竹さんと奥に行こうと話しながらルートを決めながら進んでいくと、泥の上に水がたまっている、田んぼのようなところにでた。地面が柔らかい泥なので2〜30cmぐらい足が泥に沈むので進むのが怖かった。
 花園鍾乳洞にはメクラヨコエビという生き物がいるときいたので、ここの水たまりにいないかライトを水面に近かずけてみる。植竹さんが白い虫みたいのが動いているよと、教えてくださったので、よーく注意してみると、2〜3ミリメートルぐらいのほんとに小さないも虫のように見える生き物がなん匹かくねくね体を動かしているのが見えた。
 もしかしたらこいつがメクラヨコエビの幼虫なのかなーと思っていたところで、辻さんにその小さな生き物がメクラヨコエビであると教えていただいた。エビというから釣り餌のオキアミのような生き物だと想像した自分の浅はかさがおもしろかった。
 辻さんによると、以前はこのプールにはメクラヨコエビがうようよいて、手で簡単にすくえたそうだが、今回の探索では、ライトのあたる範囲に一匹か二匹ぐらいいるくらいですくおうとすると、手の上で泥に埋まってしまった。
 プールからさらに奥へ10mほど進むと狭洞になり、頭だけをつっこんでみたが、そこからさきは進めなかった。そこで引き返してプールまで戻った。プールのところで行きと違うルートをたどり、行きに通ったところの下を通過して再び行きに通ったルートの中程に到達した。
 また、そこから少し戻ったところから行きと別のルートを通ったところ、洞口から入ってよじ登った泥の壁があるところの下に接続していた。行きにいくつか岐路があると思っていたところはルートとしてそれほど離れずに合流していたようである。
 そして、一息ついたところで、辻さんにまだ行っていないルートがあると教えてもらう。洞口から見て右側の方にあるルートで、そこから高さ1mぐらいの通路を10mほど進んだところにちょうど立てるぐらいのホール状になっている場所があった。
 また、その途中にコウモリが1匹天井からぶら下がって眠っていた。ちょうど目の高さぐらいの天井にいたのでかなり近くによって観察できた。眠っているコウモリは羽を折り畳んで顔を胸に押し込んでいた。まるで拳ぐらいの毛むくじゃらの固まりが2本のひもでぶさがっているようでかわいい。生き物には見えなかった。
 さらに洞口付近へ戻る途中で幅の広い通路を遠回りするような形で進んだところ窪んでいる部分があり、そこに頭をつっこんでみたところ、体長5cmほどの茶色いサンショウウオがじっとしていた。普段なかなか見ることのできない生き物をいくつもみれたことが実によい収穫だった。サンショウウオを見てから洞口へ戻り出洞した。
 洞内には鍾乳石といえそうな二次生成物はあまり見られず、水流の浸食によって空洞が形成された後、水脈が途絶えてしまったのではないかと思った。泥は水を含んでいたが、壁面はほとんどの場所で乾いていて、母岩と同様な黒褐色だった。メクラヨコエビのいたプールも水の動きほとんどなく、洞内には水流がある場所を自分は見なかった。
 沢で靴やスーツの泥を洗い流した。出洞した後、洞内でついた泥を洗い流すのはとても気持ちいい。靴をぬいで靴下の泥まで洗い流してすっきりした。その後しばらくして、行きに通った山道を降りて、車に戻った。洞口から駐車場までの、帰り道を歩いた時間は10分ぐらいだった。

(大津 記)  

 

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