パイオニアケイビングクラブ(PCC)の活動 


 

大血川洞窟探索
 1984年11月3日(土)〜4日(日)。晴れ。埼玉県秩父郡大滝村大血川で向かい谷洞穴群第2次洞窟探索を行う。参加者は参加者は芦田、廣瀬、深田の3名。
 初日は、2班に分かれて洞窟探索。まず、廣瀬、深田の両名は大血川上流の向かい谷にて、前回未確認の向かい谷鍾乳洞(−46mの縦穴)を探索。この日は前回と違い、本流の沢が大血川鍾乳洞付近から涸れ沢となっている。そのため、河床が石灰岩盤であることが確認できた。
 途中、涸れ滝(2つ)を越えて、約200m上流で再び水流が現れ、ナメ状の滝に至る。そこから左岸の涸れ沢を登ると、尾根越しに妙法ヶ岳(1329m)南面のカルスト状岩峰地帯を確認。この時、中央の岩峰下部に、いかにも洞口らしい部分を視認した廣瀬と深田は、一気に斜面を下り、そして、不用意にも無限のイバラ地帯へ突入してしまった。結局、岩陰以外に洞窟がほとんど存在しないことが判明。ようやく2時間後に脱出。第2次アタックも失敗であった(次回こそ必ず!)。
 一方、芦田は大血川下流の横岩沢にて、着実に成果を上げていた。まず、横岩沢を30分程登ると、左岸に小規模な石灰岩の崖が認められる。そこには小さな穴がいくつもあるが、大きな洞窟は期待できそうにない雰囲気だった。1つだけ奥が続きそうな穴があるが、入口が極端に狭い。1度は断念した芦田であるが、念の為に、その上の穴に突入してみた。すると意外にも下の穴と通じている。そこから奥へ10m程行くと、チムニー状通路となり、上に5m登ると、やや広いホ−ルに至る。
 さらに10m程続く階段状の縦穴には、見事に形成されたリムストーンを発見した。これは関東地方の洞窟では珍しい。その他、つらら石やフローストーンもあり、調査の結果、全長約40mの縦横複合型鍾乳洞であることが判明。『横岩沢鍾乳洞』と命名した。
 そこから、さらに上流へ10分程登ると、明らかに沢の伏流と思われる流出口を左岸で発見した。その水穴の洞内は高さ1m、幅2m程の通路がS字状に続く。水流は最奥部のすき間から流れこみ、ほぼ洞窟に沿って浅い流れを形成している。二次生成物は、つらら石やカーテンなどが豊富に見られ、ノッチの発達も著しい。 また、小規模な滝も形成されていた。調査の結果、全長約60mの横穴型鍾乳洞であることが判明。『横岩沢の水穴』と命名した。
 2日目は、全員で横岩沢の洞窟採索。とくに成果なし。結局、横岩沢では、この前日に発見した2洞以外には、大きな洞窟は存在しないのではないかと思われる。
 以上のように、今回の探検は第1目的の向かい谷鍾乳洞こそ未確認だったが、新洞を2つも発見できたことで、有意義だったといえる。

(深田 記)  

 

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